2013年4月1日月曜日

技術研修報告「 リフォームハンドブックを用いた技術研修」

(この記事は、会報誌つどい4月号に掲載されたものです)⇒(PDF)

レポート
事業委員会技術研修報告

「リフォームハンドブックを用いた技術研修」

事業委員会 堀田典孝




 今後増えてゆく住宅リフォームに関して建築士が主体的に関わることをめざし、建築士の実務サポートとして作成された「リフォームハンドブック」(編集発行公益社団法人日本建築士会連合会)の解説を交えた技術研修を行いました。

講師の稲原泰裕氏


■ 日時   平成25年1月19日(土)15:00~16:30
■ 会場   兵庫県私学会館301号室
■ 主催   兵庫県建築士会事業委員会
■ 講師   稲原泰裕氏(奈良県建築士会)
■参加人員  38名(会員35名・会員外3名)

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1.これからのリフォームエ事

 講師の稲原氏より、これからのリフォームエ事では、健康診断の結果、健康なのか、すぐに治療を要する部分があるのかないのか、経過観察が必要なのか、精密検査が必要なのか等を、医師から説明を受け、患者が納得して処置方法を選択するように、リフォームにおいても、建物現況調査(リフォームを前提とした現況調査)をし、報告説明をした上で、居住者(所有者)自らが納得した上で、今後どのようにリフォーム(改修・修繕・取り替え等)を進めていくのかを、選択・判断をすることが、消費者(所有者)が安心して長く建物を維持し生活していくことにつながるのではないでしょうかと話がありました。
 また、消費者(所有者)に長く建物を維持していただく為の、長期的な維持管理計画案作成にも、建物現況調査が有効であるとの話もしていただきました。


2.建物現況調査

 リフォームを前提とした建物現況調査をするにあたり、必要な調査個所、調査項目、調査方法をはじめ、リフォ一ムハンドブックで例示している、建物現況調査チェックシートや調査フローについて、リフォーム八ンドブックを基にわかりやすく解説していただきました。
 現況建物調査チェックシートは(公社)日本建築士会連合会のホームページより(A4版)ダウンロードできるので是非活用してくださいと紹介がありました。

技術研修の様子



3.リフォームに役立つ制度と情報

 リフォームの参考となる制度や団体についてご紹介していただきました。中でも、税の優遇処置と対象となるリフォームの内容については、リフォームハンドブックの表を基に補助金等の交付を受けるリフォームについて、詳しく説明していただきました。
 また、リフォームの参考となる団体として、住宅リフォーム推進協議会の紹介と、同協議会が発行している書籍の紹介をしていただき大変参考になりました。

4.参加者による質疑応答

 参加していただいた方からの質問は、リフォームの種類と適用可能な制度について、かなり突っ込んだ質問が挙がりましたが、稲原氏より的確な回答をしていただき、より深く内容を理解することが出来ました。
 最後になりますが、事業委員会の委員以外に27名もの方に参加していただきました。参加していただいた皆様、講師の稲原様、ありがとうございました。